“木製パレット”と“プラスチックパレット”の特性・分別
物流業界や運送業界などで使われることの多い“パレット”。 しかし、ひとくちに“パレット”といっても材質によって特性や廃棄方法が異なるため、取り扱いには気を付けなければなりません。 この記事では、“木製パレット”と“プラスチックパレット”それぞれの特性と分別について詳しく解説します!
1.パレットとは?どんなときに使う道具?
パレットとは、工場や倉庫、トラック、コンテナなどで荷物を輸送・保管する際に使用される板状の道具のこと。
パレットに荷物を載せ、フォークリフトやハンドリフトの爪を穴の空いた部分に差し込むことで、重さや大きさのある荷物も持ち運びやすくなります。そのため、主に物流センターやホームセンター、運送会社といった物流業界・運送業界などで使用されています。
2.パレットの種類
パレットには主に“木製パレット”と“プラスチックパレット”の2種類あり、どちらも事業活動に伴い排出された場合には産業廃棄物として処分しなければなりません。
産業廃棄物とは、事業活動にともない生じた廃棄物のうち、法令で定められた20種類の廃棄物のこと。
家庭ゴミなどを含む一般廃棄物と異なり、収集運搬・処分する際には法律で定められた正しい方法に則って取り扱う必要があります。
また、“木製パレット”と“プラスチックパレット”はそれぞれ材質が異なるため、特性・廃棄方法も様々。用途に合わせた使い分けや分別が必要です。
そこで次の項目からは、“木製パレット”と“プラスチックパレット”の特性・分別について詳しく解説します。
3.木製パレットの特性・分別
まずは、木製パレットの特性・分別について解説します。
木製パレットの大きな特徴は、安価で手に入ること。他の素材と比べて低コストで作られているので、多種多様な業種で使用されています。加えて輸出先の国によっては、そのまま焼却処分できることも特徴的といえるでしょう。
そんな木製パレットの区分は「木くず」。
貨物流通のために使用した木製パレットは、産業廃棄物の「木くず」として処分しなければなりません。
前項でも解説したように、現在は事業活動に伴い排出された木製パレットは、産業廃棄物として処分するよう法律で定められています。
しかし、以前は“事業系一般廃棄物”として区分されていました。
平成20年4月に廃棄物処理法の改正があり、貨物流通のために使用した木製パレット(※積み付けに使用した梱包用木材を含む)の区分が産業廃棄物へ変更されました。
そのため、平成20年より前から木製パレットを使用・排出している業者は、今一度処分方法を確認してみましょう。
4.プラスチックパレットの特性・分別
続いて、プラスチックパレットの特性と分別について解説します。
プラスチックパレットは、木製パレットより耐久性に優れており使い勝手が良いのが大きな特徴。耐火重量や強度、耐久性など全体的にバランスが良いため、多くの企業が使用しています。
また、コストをあまりかけないために、一度しか使用せず回収しない前提のワンウェイパレットとして利用されることも多いです。そんなプラスチックパレットの品目は、「廃プラスチック類」。
廃棄物は区分ごとに許可が分かれているため、プラスチックパレットの処分を委託する際には「廃プラスチック類」の収集運搬・処分許可を得ている業者に依頼しましょう。